寒さ対策や素肌をきれいに魅せたい!着物にストッキングはありなのか
寒い季節に着物を着る際、悩むことの一つがストッキングの着用です。本記事では、着物のときにストッキングをはくのはありなのか、和装用ストッキングのメリット、代用品について紹介します。自身の好みや快適さを優先しながら、ストッキングの着用について最適な選択肢を見つけていきましょう。
着物のときにストッキングをはくのはあり?
最近では、暖冬の傾向が見られますが、それでも冬は寒く、福岡でも防寒対策が必要です。そして、着物を着る際の寒さ対策として悩む方も多いのが、ストッキングの着用に関する疑問です。
ストッキングは、洋装の際に履くことが一般的ですが、和装においてはどうなのでしょうか?実は、和装の際にストッキング着用についてマナーはありません。
そのため、絶対に履かないといけないということも、絶対に履いてはいけないということもないのです。着物を着る際にストッキングを着用するかどうかは、個人の好みや状況に合わせて自由に選択できます。
そしてストッキングを着用したい方向けに和装用ストッキングというアイテムが存在します。これは、通常のストッキングとは異なり、着物に特化した形状やデザインが施されています。
例えば、お手洗いに行きやすい形状のものや、つま先が足袋のように割れているもの、くるぶしから先がないものなどです。色合いは白かベージュが一般的です。
和装用ストッキングは、足元の冷えを和らげ、美しいラインを引き立てる役割を果たしてくれるため、寒い季節や特別な場面での着物姿において、快適さや美しさを追求するための一つの方法となります。寒さ対策や美しさを重視したい方は和装用ストッキングを着用がおすすめです。
なお、着付けを美容室などでお願いした場合、ストッキングを持参するよう指示を受けることがありますが、この時のストッキングとは、和装用ストッキングのことを指していることが多いです。
和装用ストッキングのメリットとは
和装用ストッキングは、着物の着こなしにおいて、裾の扱いや足元の美しさ、寒さ対策、草履の快適さなど、多くのメリットがあります。以下でメリットについて具体的に説明します。
裾さばきがスムーズになる
和装用ストッキングは、その特殊な形状により、着物の裾をまとわりつかせることなくスムーズに歩くことができます。これにより、美しい振袖姿を保ちながら、歩くことができます。
美しい足元を演出
和装用ストッキングは、足元を美しく演出するのに一役買っています。とくに成人式やお正月のような特別なイベントでは、足元までの美しさが重要です。ストッキングは足のファンデーションとして機能し、均一な肌色を保つのに役立ちます。
寒さ対策
和装ストッキングは足元の冷えから守ってくれます。福岡の冬も寒いため、寒さ対策のひとつとして和装ストッキングの着用はおすすめです。
鼻緒による足の不快感の軽減
和装ストッキングは、草履で歩く際にも快適さを提供します。草履の鼻緒部分が足に擦れることが少なく、痛みを軽減します。近年では、鼻緒部分にクッションが組み込まれたストッキングも登場し、より快適な履き心地を提供しています。
和装用ストッキングは、和装ファッションを楽しむ際の便利なアイテムとして、多くのメリットを持っています。個人の好みや着物の種類、季節に応じて、適切な和装ストッキングを選び、快適で美しい着こなしを実現しましょう。
和装用ストッキングの代用品ってあるの?
和装用ストッキングが手に入らない緊急の場面や、選択肢を広げたいとき、洋装用ストッキングやレギンス、トレンカを代用することは可能です。
しかし、代用する際に注意が必要なポイントが2つあります。ひとつは、静電気が発生しやすくなることです。 洋装用ストッキングやレギンス、トレンカを和装に使用する場合、裾がまとわりついたり、裾さばきが悪くなって歩きにくくなることがあります。
静電気を抑えるためには、裾除けや長襦袢との素材を合わせることが一つの方法です。また、お肌にボディークリームを塗布してから洋装用ストッキング、レギンス、トレンカを履くことで、静電気を軽減できます。乾燥は静電気の原因となるため、保湿も忘れずに行いましょう。静電気防止スプレーを使用したり、柔軟剤を活用するのも効果的です。
もうひとつの注意点は、フルレングスだとトイレ利用時の着崩れの原因になることです。洋装用ストッキングやレギンス、トレンカはフルレングスのものが一般的で、着物の帯と履き口が重なってしまうと、トイレの利用時に着崩れの原因となります。一度着崩れしてしまうと修正が難しいため注意が必要です。
ローライズのものも存在しますが、ずり落ちた場合の修正は容易ではありません。そのため和装用ストッキングの代用として無難なのは、ひざ上丈やひざ下丈の洋装用ストッキングです。
もし足先が割れていないものしか手に入らない場合は、つま先に余裕を持たせて履き、余った部分を足袋型に指の間に挟んでから足袋を履くと、着物姿が崩れにくくなります。
まとめ
寒さ対策や美しさを追求するため、着物にストッキングを合わせるかどうかは個人の自由です。和装用ストッキングが用意されていますが、着物のマナーにおいては必須ではありません。ただし、和装用ストッキングは裾さばきや足元の美しさを向上させ、寒さから守り、草履の快適さを提供する便利なアイテムと言えます。
代用品として洋装用ストッキングやレギンス、トレンカを使用することも可能ですが、静電気対策やトイレの利用時の注意が必要です。自身のスタイルや状況に応じて最適な選択をし、冬の福岡でも着物を快適に楽しみましょう。